冬は東洋医学で「閉蔵(へいぞう)」の季節とされ、生命エネルギーを蓄え、無理のない生活を送ることが大切です。特に40代以降の女性は、冷えや代謝低下により体調を崩しやすい時期でもあります。今回は『黄帝内経』の教えに基づいた、専門家だけが知る冬の特別ルーティーンをご紹介します。

朝:体をゆっくり目覚めさせる「陽気の呼び覚まし」
冬は「陽気」が内にこもりがち。朝の過ごし方でその日の体調が決まります。『黄帝内経』には「冬は早く寝て遅く起きるべし」と記されます。朝は体をゆっくり目覚めさせ、冷えた体を温めましょう。
- 起床時の「深呼吸」
布団の中で目を覚ましたら、まず深く呼吸を繰り返します。寒い空気が肺に負担をかけないよう、鼻から吸ってゆっくり吐きます。この「呼吸法」は肺を整え、1日の巡りを良くする準備になります。 - 「乾布摩擦」で気血の巡りを促進
タオルで全身を優しく摩擦する乾布摩擦は、肌を刺激して血流を促し、冬の冷え対策に最適です。特に手足の末端を丁寧に摩擦することで、温かさが全身に広がります。 - 朝食は「腎」を養う黒い食材を
黒ごま、黒豆、ひじき、海苔など「腎」を養うとされる黒い食材を取り入れた朝食がおすすめです。温かいお粥やスープに加えるとさらに効果的です。

昼:自然のリズムを取り入れた「動と静の調和」
昼間は体を軽く動かしつつ、無理のない範囲で活動量を調整することがポイントです。
- 「太陽を感じる」散歩
太陽の光を浴びながら15~20分の散歩をすることで、体内時計が整い、免疫力が向上します。歩くときは背筋を伸ばし、鼻からゆっくり息を吸い、口から吐くことを意識しましょう。 - 「耳揉み」で全身の巡りを改善
耳は全身の反射区が集まる場所です。指で耳たぶを優しく揉んだり、耳全体を引っ張ることで、血行が促進され、頭や肩の疲れを和らげる効果が期待できます。 - 「五味調和」の昼食
東洋医学では、食事に酸・苦・甘・辛・鹹(塩味)の五味を取り入れることが推奨されています。例えば、酸味はレモンや酢、苦味は春菊やゴーヤ、甘味はかぼちゃやさつまいもなど、バランスの取れた食材を組み合わせるとよいでしょう。

夜:1日の疲れを癒やす「腎を養う時間」
夜は体を温め、リラックスして深い眠りを得る準備をすることが大切です。
- 「腹巻」で体の芯から温める
特にお腹や腰には「腎兪(じんゆ)」というツボがあり、腎を温める効果があります。ゆるめの腹巻きを使って自宅でできるセルフケアを取り入れてみてください。 - 「生姜湿布」で冷えを解消
生姜をすりおろしてお湯に浸し、タオルを絞って腹部や腰に湿布します。冷えた内臓を優しく温め、代謝を高める効果が期待できます。 - 入浴後の「寝る前ストレッチ」
入浴で体を温めた後、仰向けに寝て膝を軽く抱えるストレッチを行いましょう。この動きは骨盤を整え、血流を良くするのに役立ちます。

(写真はベッド技法のレッスン風景)
冬を元気に乗り越えるために
冬は「腎」を養うことが最も重要な季節。今回ご紹介したルーティーンは、『黄帝内経』の知恵を活かし、現代のライフスタイルに合わせて実践できる内容です。体を内側から整えることで、冷えや疲労感を改善し、健康的な日々を過ごせるようになります。
フットセラピストアカデミーでは、こうした東洋医学と密接に関係したの台湾式リフレクソロジー(足つぼ)を習得することができます。冷えやむくみなど、40代以降の女性が抱える悩みに寄り添いたい方にも活かせる技術です。
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